奈良県新型コロナウイルス感染症対策強化事業

奈良県 新型コロナウィルス拡散防止ネットワーク

医療・福祉施設の疑問・質問

うがいは感染予防に有効でしょうか?

A. うがいは口の中の微生物を減少させ、感染予防に有効な可能性はありますが、臨床的な有効性は示されていません。また職場などでうがいをする場合は口をゆすいだ液を吐き出すときの周辺環境の汚染に注意しましょう。

 うがいは口の中の微生物を減少させ、感染予防に有効な可能性はありますが、今まで研究等で実際に感染症を減少させることは証明されていません。また一口にうがいといっても、何時間おきに行うのか、何で口をゆすぐのか、何分口をゆすぐのか、によっても効果は変わってくる可能性があります。
 基本的にうがいを行うことによる人体へのデメリットは少ないと思われますが、口をゆすいだ液を吐き出す際に周辺を汚染させる危険性もありますので注意が必要です。またヨードアレルギーなどうがい薬の成分にアレルギーのある方もいらっしゃいますし、妊娠・授乳中の方がヨウ素を過剰摂取するとお子さんの甲状腺機能に影響が出る可能性もありますので十分にご注意ください。

フェイスシールドやゴーグルなどの目を覆う防護具はどういう時に使えば良いのでしょうか?

A. 自分の眼にウイルスを含んだ飛沫(しぶき)が飛んでくる可能性がある時に使用します。自分以外の周囲の人がマスクを適切に(鼻と口を覆い、外さない)使用していれば、フェイスシールドやゴーグルは必須ではありません。

 新型コロナウイルス感染症の感染経路の一つに、ウイルスを含んだ飛沫(しぶき)が眼の粘膜に付着し、そこから侵入(感染)するという経路があります。飛沫は咳やくしゃみによって1~2 m飛びますので、1~2 m以内にいる新型コロナウイルス感染症患者がマスクをしないで咳やくしゃみをすると、ウイルスを含んだ飛沫を吸い込んだり、眼の粘膜から感染したりする危険性があります。
しかし、患者がマスクで鼻と口をしっかりと覆っていると、飛沫は1~2 mも飛びません。従って、フェイスシールドやゴーグルで眼を覆うかどうかの基準は、相手(周囲の人)がマスクを適切に使用しているかどうかにかかっています。
 自分以外の周囲の人がマスクを適切に装着している状況かそうでないかでフェイスシールドやゴーグルを使うか使わないかを判断すると良いでしょう。
 また、フェイスシールドやゴーグルを使用した場合は、その表面は定期的に消毒をしましょう(特にマスクをしていない激しい咳やくしゃみをしている人が近くにいた場合は、その後に消毒しましょう)。

空気清浄機は感染予防に有効でしょうか?

A. 空気清浄機は感染予防に有効な可能性はありますが、換気の代わりになるものではありません。まずは換気を確実に行いましょう。

 空気清浄機や空気中のホコリやチリを吸い集め、フィルターを通す際にろ過して空気を清浄にする機械です。メーカーや機種によってフィルターの性能や付加機能の有無などは様々ですが、空気中の新型コロナウイルスを短時間で消滅させるような効果は証明されていません。基本的には「換気」が最も重要で、空気清浄機は「補助的」な役割と考えて使うと良いでしょう。

扇風機やサーキュレーターの使い方を教えてください。

A. 感染予防のためには扇風機やサーキュレーターは、開放した窓に向けて固定して使用します。

 一般的に扇風機やサーキュレーターは室内の温度を一定にするために、首振り機能を用いたりして室内の空気を循環させます。しかし新型コロナウイルス感染症においてこのようなことを行うと、空中に存在するウイルスを室内に均等に分布させてしまうことになります。感染予防のためには扇風機やサーキュレーターは、開放した窓に向けて固定して使用し、室内のウイルスを含んだエアロゾルなどを室外に出すような空気の流れを作りましょう。

「ワイドハイターⓇ」でも新型コロナウイルスの消毒は可能でしょうか?

A. 花王の「ワイドハイターⓇ」は弱酸性の過酸化水素を成分とする「酵素系」の洗剤であり、次亜塩素酸ナトリウムは含まれていません。従って、「ワイドハイターⓇ」で「消毒」はできません。次亜塩素酸ナトリウムが含まれるのは花王でしたら「ハイターⓇ」や「キッチンハイターⓇ」ですので、お間違えのないようご注意下さい。

リネンや衣類の消毒は80℃で10分間の熱水処理が有効だと聞きましたが、それなら乾燥機で消毒することは可能でしょうか?

A. 乾燥機の設定温度は70~90℃ですので消毒効果は期待できますが、乾燥機に入れるまで消毒されず、洗濯機をはじめ、周辺の環境を汚染させてしまう危険性があります。可能な限り、リネンや衣類は消毒薬への浸漬や熱水処理などによって「早い段階」で消毒してしまう方が良いでしょう。

 リネンや衣類などを感染患者の室外に持ち出す場合は、なるべく早い段階で消毒する方が安全です。乾燥機による消毒は理論的には可能ですが、「乾燥にいたるまでのプロセス」で色々なものを汚染させてしまう危険性があります。リネンや衣類の消毒については下記の様な方法があります。

(1) 80℃10分間などの条件設定が可能な熱水洗濯機で洗濯を行う。
(2) 0.1%(1,000 ppm)の次亜塩素酸ナトリウム液に30分以上浸漬する。

(施設内で)利用者がレクリエーションとしてカラオケを行う場合に注意点を教えてください。

A. カラオケは感染リスクの高い行為ですので、新型コロナウイルスの感染がまんえんしている状況では中止も考慮しましょう。その上でカラオケを行う場合は、以下のことに注意しましょう。

(1) (可能なら)マスクを付けて歌う。
(2) 他の利用者に背を向けた状態で歌う。
(3) 開けた窓に向かって歌う。その際、背後から扇風機などで送風し、飛沫を窓の外に出すような空気の流れを作る。
(4) 利用者に向かって(対面で)歌う場合は、背後に窓があり、聞く人との距離を最低2メートル以上あけれるような場所を設定し、歌う人の正面から扇風機などで送風し、飛沫をなるべく利用者に向かって飛ばないようにする。
(5) マイクは1利用者ごとに消毒する(同じ人が歌い続ける場合は曲と曲の間の消毒は不要です)。また消毒はマイクの持ち手だけでなく、可能な範囲で全体を消毒する。消毒はアルコールなどを染みこませたワイプで良い。
(6) 室内の換気を十分に行う。
(7) 閉めきった換気の悪い部屋で、密集・密接した状態でマイクを回しながら歌うと感染のリスクが極めて高いので行ってはならない。

施設入所者が外出や外泊をする際の注意点を教えてください。

A. 外出や外泊の判断は、新型コロナウイルス感染症の流行状況によっても変わってくると思われます。ここでは外出や外泊をする場合に感染リスクを下げるための注意点について紹介します。

1. 久しぶりに会える、ということでたくさんの方が外出・外泊時に面会を希望されるかもしれません。このような場合、(1) 面会はなるべく短時間にする、(2) 面会時には距離を離す(1~2m以上)、(3) お互いにマスクをし、不要な接触は避ける、(4) 換気の良い部屋で面会する、などの工夫をしてください。
2. 特に身のまわりのお世話をされる方の健康状態のチェックは十分に行ってください。かぜ症状や発熱のある方がお世話をしないようにしてください。また身のまわりにそのような方がいらっしゃる方や、数日以内に不特定多数が集まる飲食店で飲酒を伴う会食などを行った方もご注意ください。
3. 送迎や身のまわりのお世話をされる方も、(1) 常時マスクをする、(2) 手洗いや手指消毒を適宜行う、(3) 換気を行う(車での送迎時は運転席や後部座席など2つ以上の窓を少しあける)などの工夫によって万が一の感染リスクを下げることができます。

                   
                   

新型コロナウイルス流行地から帰省した孫などと食事をしてよいでしょうか?

A. 新型コロナウイルス流行地では感染のリスクが高まり、このような流行地から一時帰省される方との会食は感染のリスクが高くなります。帰省された方の直近の状況(周囲にかぜ症状がある人がいなかったか、不特定多数の集まる飲食店などでマスクを外して長時間の飲食などがなかったか)などを確認し、判断してください。また会食をする場合も、(1) お互いの距離を1m以上離す、(2) 大声で会話しない、などの取り組みによって感染のリスクを下げることができます。
                       

新型コロナウイルス感染症患者(疑いも含む)が入浴する場合の消毒はどうしたら良いのでしょうか?

A. ①脱衣場所で他の人と一緒にならないこと、②脱衣場所で触れた場所の消毒と換気、③洗い場の清掃、の3点に気を付けましょう。

 複数の人が入浴する場合は順番を最後にします。
 入浴の際は、脱衣場所における感染対策と、洗い場における感染対策の2つを行います。入浴時はマスクを外しますので、脱衣場所で他人と一緒にならないこと、そして触れた場所や衣服を入れたカゴ(消毒しやすいものが望ましい)などを消毒し、さらに換気を行います。
 洗い場は中性洗剤で清掃し、しっかりと洗い流します。また火傷に注意しながらなるべく高い温度のお湯で洗い流すと有効です。
 浴槽に浸かることによる環境汚染の危険性は高くはありませんが、浴槽はなるべく使用しないようにしましょう。

入浴介助を行う場合の個人防護具は何を使用したら良いでしょうか?

A. フェイスシールドまたはゴーグル、マスク、手袋、長袖エプロンを使用します。

 入浴を行う場合、入浴者はマスクを外します。その場合、介助者は眼の保護が必要になりますのでマスクに加え、フェイスシールドまたはゴーグルが必要になります。介助者の手や腕、胸や腹も入浴者に接触する可能性がありますので、手袋や長袖エプロンを使用します。

「感染性廃棄物」とは何でしょうか?

A. 「感染性廃棄物」は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」によって、以下のように定義されています。
「医療関係機関などから生じ、人が感染し、もしくは感染するおそれのある病原体が含まれ、もしくは付着している廃棄物またはこれらのおそれのある廃棄物をいう」(1) 。

(1) 平成30年3月 廃棄物処理法に基づく感染性廃棄物処理マニュアル

「医療関係機関など」とは具体的にどういった施設を指すのでしょうか?

A. 「医療関係機関など」とは、病院、診療所(保健所や血液センターなどはここに分類されます)、衛生検査所、介護老人保健施設、介護保険施設、介護医療院、助産所、動物の診療施設および試験研究機関を指します(1)。
 これらの施設から出る廃棄物は感染性廃棄物に該当する場合があります。

(1) 平成30年3月 廃棄物処理法に基づく感染性廃棄物処理マニュアル

介護老人保健施設は、「医療関係機関など」に含まれますか?

A. 介護老人保健施設は、「医療関係機関など」に含まれます。
従って、介護老人保健施設から出る廃棄物は感染性廃棄物に該当する場合があります。

特別養護老人ホームは、「医療関係機関など」に含まれますか?

A. 特別養護老人ホームは「医療関係機関など」に含まれません。
従って、特別養護老人ホームから出る廃棄物は感染性廃棄物に該当しません。

新型コロナウイルス感染症患者が入所するホテル(宿泊療養施設)は、「医療関係機関など」に含まれますか?

A. ホテル(宿泊療養施設)は「医療関係機関など」に含まれません。
従って、ホテル(宿泊療養施設)から出る廃棄物は感染性廃棄物に該当しません。

「産業廃棄物」とは何でしょうか?

A. 「産業廃棄物」とは、事業活動に伴って生ずる廃棄物のうち、燃えがら、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他令で定める廃棄物のことです(1)。

(1) 平成30年3月 廃棄物処理法に基づく感染性廃棄物処理マニュアル

「感染性廃棄物」は「産業廃棄物」に該当しますか?

A.「感染性廃棄物かどうか」は、ゴミがでる施設の種類(医療関係機関など)およびゴミの感染性の有無で決まります。一方、「産業廃棄物かどうか」は、ゴミの種類によって決まります。従って、両者に関連はありません。

医療関係機関などにおける感染性廃棄物にはどのようなものがあるのでしょうか?

A. 医療行為などによって廃棄物となった脱脂綿、ガーゼ、包帯、ギプス、紙おむつ、注射針、注射筒、輸液点滴セット、体温計、試験管などの検査器具、有機溶剤、血液、臓器・組織などのうち、「人が感染し、もしくは感染するおそれのある病原体が含まれ、もしくは付着し、またはこれらのおそれのあるもの」であるとされます。
 より具体的な判断基準は以下の通りです(1) 。

感染性廃棄物の具体的な判断に当たっては、1、2又は3によるものとする。
1. 形状の観点
(1) 血液、血清、血漿及び体液(精液を含む。)(以下「血液等」という。)
(2) 手術等に伴って発生する病理廃棄物(摘出又は切除された臓器、組織、郭清に伴う皮膚等)
(3) 血液等が付着した鋭利なもの
(4) 病原微生物に関連した試験、検査等に用いられたもの排出場所の観点
2. 感染症病床、結核病床、手術室、緊急外来室、集中治療室及び検査室(以下「感染症病床等」という。)において治療、検査等に使用された後、排出されたもの
3. 感染症の種類の観点
(1) 感染症法の一類、二類、三類感染症、新型インフルエンザ等感染症、指定感染症及び新感染症の治療、検査等に使用された後、排出されたもの
(2) 感染症法の四類及び五類感染症の治療、検査等に使用された後、排出された医療器材、ディスポーザブル製品、衛生材料等(ただし、紙おむつについては、特定の感染症に係るもの等に限る。)

通常、医療関係機関等から排出される廃棄物は「形状」、「排出場所」及び「感染症の種類」の観点から感染性廃棄物の該否について判断ができるが、これらいずれの観点からも判断できない場合であっても、血液等その他の付着の程度やこれらが付着した廃棄物の形状、性状の違いにより、専門知識を有する者(医師、歯科医師及び獣医師)によって感染のおそれがあると判断される場合は感染性廃棄物とする。
なお、非感染性の廃棄物であっても、鋭利なものについては感染性廃棄物と同等の取扱いとする。

(1) 平成30年3月 廃棄物処理法に基づく感染性廃棄物処理マニュアル

紙おむつは感染性廃棄物ですか?

A. 医療関係機関などにおいて一類、二類、三類、四類の一部、五類の一部に該当する感染症患者が仕様した紙おむつは感染性廃棄物として扱います。またこれらの感染症ではなくても、血液などが付着したものは感染性廃棄物として扱います(1)。
 医療関係機関など「以外」で使用した紙おむつは感染性廃棄物としては扱いません。

(1) 平成30年3月 廃棄物処理法に基づく感染性廃棄物処理マニュアル

紙おむつは産業廃棄物ですか?

A. 紙おむつを産業廃棄物として扱うかどうかは、指導や意見が分かれています。紙おむつは素材としては廃プラスチック類に分類されるため、産業廃棄物として扱うことになります。しかし実態としては家庭はもちろん、多くの介護施設や医療系施設では一般廃棄物として処理していることが調査で報告されています(1)。不明な場合は市町村など自治体に確認すると良いでしょう。
(1) 日衛連紙おむつNews 2007年2月No.58